Kanonピアノ教室の日記

指導歴26年の海外ピアニスト講師がつづります。英語も教えています

意外と知られていない9歳のイヤイヤ期

 母の話によると昔から、2歳と9歳はイヤイヤ期と言われていたらしいが、意外と9歳については知られていないようである。

 最近、9歳の臨界期という言葉が出回ったのは、ヨーロッパの研究者たちが実際にエビデンスを出したからだろう。その内容について、又、だからこそのピアノのススメ。については、本に触れさせていただいているので、今日は、最近、通室中の9歳の女の子の話をしたいと思います。

 

 指導歴は今年で27年目。300人を超える音楽家を輩出してきました。おそらく、この9歳はかなり手ごわいタイプとそうでもないタイプに分かれるのだが、誰にでもあると思っていて過言ではないだろう。特に女の子に多い傾向がある。

 外に出るタイプと内に出るタイプに分かれる。

 また、ひどいタイプとあまりないタイプにも分かれる。

 これを越えて10歳以降になると落ち着くので、ひどいタイプの子は、「成功例の積み重ね」をさせてあげると、なんとか促せる傾向がある。

 詳しくは本をご一読頂きたいのだが、「親の期待」には、注意が必要である。

 

時代が変わってもあるあるなこと

 どうしてこうも、時代が変化しても子供は同じなのだろうと、愛おしく思えるのだが、もう、かれこれ、半年くらい同じことを言っても、直らない9歳女子。

 練習もきちんとしてくるし、レッスン中もまじめに頑張ってくれている。

 ああ、うちの子もそうだしなあ,、、、。と、ついつい甘やかしてしまうのだが、レッスンというのは、よりよく楽しく演奏するためにあるため、毎回同じことを言う。

 もう、言う方も、聞く方も疲れてきたね。というと、恥ずかしそうに頷く。

 なぜに、言われたことを直さない!と、怒鳴って叱れば直るのだろうか?

 いや、逆効果だろう。

 直らないのは、直せないのだ。

 直し方も教えている。でも、その通りにしない。

 しないのではなく、できないのだ。

 なので、ついに、長年のとある秘策をついに提出。

 ああ、やっと、直してきた!

 私も、うれしいし、彼女もうれしい。

 その通りにやれば、こんなにすぐに上手になるという事を当人も実感してくれた。

 先生もあの手この手で、叱ることなく伝えるのも至難の業であるが、こういったことが、この年齢の子には必要なのである。

 ピアノが上達する7つの方法。については、本にあります。

 

怒鳴っている母親

 先日、イベントコンサートに招待出演するため、ひさしぶりに電車に乗った。

プラットホームで、丁度息子くらい(9歳)の、お嬢様風の可愛らしいワンピースを着て、頭にリボンをつけているかわいらしい女の子。

 「どうして、楽譜を見ろって言われてるのに見ないの!ピアニストになれないわよ!」と、品のあるママが怒鳴っている。

 娘さんは一生懸命泣きながら謝っている。

 あらあら。。。

 楽譜を見たからと言ってピアニストになるかは不明だが、こういうことは、もちろん、子供の塾の試験会場に行く間にも見かける光景だ。

 親が厳しすぎるお子さんには、爪かみや、尿のトラブルに出る傾向がある。

 演奏ものびのびしてない場合が多い。

 もちろん、そこまでしないとトップになる。ということはできない場合もあるので、難しい問題もあるが、確かに、楽しさ。だけでは、どの道も難しい。

 しかしながら、人前でたった一人で本番をする。異例の事態にも自己解決する。という経験を幼少から出来るのはピアノなどの単体楽器しかない。

 場慣れ。という言葉があるが、数をこなせば過度な緊張などはしなくなる。

 これは、受験など、一発で決めなければいけない時に、場慣れして育っているかというのは大きな違いが出る。

 私も、良く、スピーチで過度に緊張する友人を見て不思議に思っていた。人前という場がうれしいくらいだ。

 子育てで厳しすぎる場合も、時にいい方向に行かない。親の前でも、先生の前でも「いい子」は、影で悪さをする。

 上手な子育てをされている親御さんは、大抵、「飴と鞭」を うまく使い分けていらっしゃるなといつもながらに思います。

 わたしも、良く、レッスン帰りには、マックシェイクやアイス、コンクールだと高級レストランに連れて行ってもらったなあ。と、思い出すのです。

 

 ちなみに、楽譜を見ないお子さんの対処法もあります。

 あの手この手で先生が指導する必要があります。

 指導法についても書きましたので是非お手に取ってみてください。(毎回すみません。本の内容は書けないもので、失礼していますw)