Kanonピアノ教室の日記

指導歴26年の海外ピアニスト講師がつづります。英語も教えています

新入りのレッスンがスタート

 昔、先輩の生徒さんを引き継ぎ、東京芸大に合格したので、また、お願いしますと、新入りが挨拶にやってきた。

 東京音楽大学演奏家コースを首席で卒業し、現在そこの先生をしている昔の生徒もいるので、東京音大か芸大を目指したいという。

 じゃあ、レッスンしましょうと、レッスンをスタート。

 

 あれ?ペダルが…

 良くあるあるなのが、演奏はとてもいいのにペダルが…というケースである。

 ペダルは特に海外の先生がうるさかった。

 本に細かく書いたので、まず、それを読んでもらう事もお願いしつつ、ペダルの指導で1時間が終了。

 しかしながら、ペダルだけでも、わかってもらわないと、一週間の練習が無駄になってしまうので、仕方がない。

 

ママ友について

 そのレッスン後に、昔の友人から連絡。

 子供のことで学校に用事があるので、駐輪場を半日貸して欲しいという。

 もちろんどうぞ、と、お貸しして、ついでに、お茶でもいいかが?と、上がってもらった。

 私も、授業が春休みに入って少し余裕があったし、久しぶりに連絡くれた友人と話したい。お子さんのピアノレッスンも興味があるという。

 それで、少し話していたところ、「ママ友」についての悩みの相談だった。

 仲良くしていたママさんとのトラブルである。

 こういった悩みはたくさん聞くのだが、「ママ友」という言葉の流行により、近年では必要以上に仲良くしてしまい、トラブルになるという事が増えている。

 「ほどほどに。つつがなく」お付き合いするのが大人の知恵である。ママ友というが、育った環境も考え方も違うので、友達になれるわけがない。本来は子供の付き添いでしかないのだ。

 先日、ブログに書いたように、親御さんが他界されたお子さんが、しばらく、我が家に居候していた。

 特に、信頼できる関係であれば、「助け合いの精神」で、親切にしてあげるべきである。特に気が合えば、ママ同士が友人として仲良くするのもいいだろう。

 しかし、トラブルになる場合もあるので、注意も必要だ。

 子供同士も親も仲がいいという事は本来おかしい。

 子供の友人を親が決めるというのもナンセンスである。

 子供は子供が気が合う友人を選んで、沢山の経験をしていくのである。

 子供はまだ未熟である。ごつごつした石が、他の石とぶつかりあって、少しずつ削れて丸くなるのだ。

 子供のお友達の悪口を言う方も多いのだが、どちらかだけが悪いという事は大体ない。

 子供同士がぶつかるというのは大体お互い様なのだ。自分の子は絶対悪くないという前提で、親からのフィルターで他の方にお話しするのは、非常に危険である。

 だから、親が無理に仲良くし、干渉しあい、トラブルになる必要はないのである。

 

トラブルの内容

 お金を貸して欲しい。と、貸して帰ってこないという。

 知人でも「カルティエの時計がなくなった」「お財布のお金が減っている」「引き出しを勝手に開けるママ友」など、色々なケースを聞いたことがある。

 そして、更に、お子さんのお友達が「ゲームのソフトを盗んだ」という。

 本当にこの「物取りトラブル」は、小学校中学年の頃に多い。

 まず、信じてないわけではないのだが、ピアノのレッスン室に現金は置かない。子供のお友達がいるときは貴重品は自分の手元に置く。ようにしている。本当に稀なのだが、「手癖のある人」というのがいる。長年のピアノレッスンでも、私が、お手洗い中に「悪さ」をするケースもあった。

 7年前くらい、長男が9歳くらいの頃、お友達が、物を盗むようになった。

 最初は、靴下や、帽子という些細なものだったのだが、そのうち、自転車の鍵など、笑えないものになってくる。

 証拠がなかったり、出てこないため、疑うことも出来ない。

 しかし、そのお友達といるときだけなくなる。

 息子も「お前だろ」と言ったそうだが、違うと一点張りである。

 私は、「友達を疑うなんて」と、叱ったが、母は「聞けて偉いと誉めるべきだ」ということで、混乱したこともある。

 そのお友達のママも「もう、このくらいの年齢の子はしっかりしてないよねー」と、全てはうちの息子の危機管理不足であり自分の子であるとは、オプションにはなく、1ミリも思ってない。元々、「うちの子は優秀で」「うちの子は天才」「うちの子は優しい」「うちの子は嘘などつかない」など、子供を信じていて、子供自慢が多いお母様であった。

 私は、あまり、そのママとは仲良くないというのもあり、そんなにトラブルが大きくなることもなく済んだ。

 

大きなトラブルに発展

 そのうちに、学校でするようになり、犯人がわからない紛失が続き、クラス皆が、校庭に出れないというまでに。(校庭にいるときに物がなくなるため)

 ついに、20万を超えるものを盗んでしまった。

 その子の幼稚園から親子で仲のいいお宅で起きた。

 きちんと、マンションの防犯カメラに写っている。

 警察に問い合わせないと防犯カメラの内容は見れないそうで、警察も巻き込んだ。

 「9歳はね。犯罪にならないんですよ。事件として親御さんにお伝えすることはありません」と、警察に言われて何もできなかったという。

 しかも、紛失したものはいまだに見つかっていないのだ。

 念のため、小学校にはこのことを伝えたそうである。

 しかしながら、学校外でのトラブルについて、学校側から親御さんに伝えることはできないという。学校内の紛失事件も、そうであるという証拠のない推測で、限定はできないという。ごもっともな意見である。

 関係は中学まで続いたため、結局、親御さんは知ることがないまま終わった。

 私も、秘密にしてくれと言われて打ち明けられたため、そのまま守っている。

 噂だと、トラブルは高校生の現在も続いているそうである。

 ちなみに小学生高学年の頃に、その子はあまりに、ばれないように物をとっていたら、皆に「お前だろ」と言われるようになった。

 そしたら、今度、その子は友人に「1000円盗った」と、盗っていないのに言うようになった。そうしたら、先生がその子の癖に気づいて、こう言ったそう。

 「盗ってないのに盗ったというのは、冤罪って言って、それも犯罪なんだぞ」と、伝えたそうだ。

 ちなみに、この情報は、その被害者のママさんからであり、こういった一方からの情報というのも、鵜吞みにしない方がいい場合もある。

 噂というのは伝言ゲームのように「最初の事実と終わりの内容に食い違いがる」というものだと思って聞いた方がいい。

 「うちの子に限ってはない」と思って、親は子育てをするべきであるなといつも思う。子供は簡単に嘘もつく。子供の前では、信じてあげるべきだが、心の底では、そういうオプションもあると思って子育てをした方がいいでしょう。

 どうしても、親というのは自分の子にフィルターがかかる。

 ちなみに、その「手癖」のある親御さんは、「成果主義」「学歴などの物質思考」「ゲームに関しては甘い」「感情で叱る」だったそうです。(私はママさんを知らないので、これは、その被害者のママさんからの情報ですので、真相は闇です。)

 そして、久しぶりの友人の訪問に話を戻すと…

 ゲームのソフトがないという件について、相手のママさんに、「ゲームのソフトがないんだけど知らない?」と、聞いたそうだが、「うちの子は知らないって言ってる」とのこと。数日後、その子が遊びに来た日に、「ここにあるよ」と、出してきたという。そこは、もう何度も何度も探した場所だという。

 この手の話は本当によくあるので、「トラブルになりたくなければ家に入れない」「家に入れるという事はそういったトラブルも覚悟で入れなければいけない」ということである。

 しかしながら、本来は「信頼」のもと、子育てをしたいものですね。

 そして、長年、お子さんに関わる仕事をしていると、大体、そういう事をしそうな子かそうじゃないかもわかるようになります。

 未然に防ぐ大人の知恵というのも、大切であると考えています。

 そして、もし気づいたら、「天は見てござる」「あなたがやっていることは大人にはばれているよ」ということを伝えていくようにしています。

(注*27年のうちに2人いるかいないかの割合なので、盗んでもいないのに盗ったというのはやめましょうw手癖は、愛情不足からくる場合が多いです。その、「愛情不足の充電方法」については、本を参考になさって頂ければ嬉しいです。)